おくやみのマナー

ふくさ(袱紗)ファクトリーがお届けするマナーBLOG〜湯灌のマナー②〜

2022.04.04

湯灌は葬儀スタッフなどが行います。立ち会う人はその指示に従って動きますが、湯灌の流れを知っていれば慌てずに済みますね。また、立ち会って出来ることなども事前に知っておけば葬儀社にスムーズに希望することができます。今回は、湯灌の流れについてご紹介します。

 

【湯灌の流れ】

①浴槽の準備

湯灌は自宅か葬儀社の一室で行うことが多いです。

自宅で行う場合も業者の人がバスタブを持って自宅に運んで行います。湯灌設備のある葬儀社の一室で行う場合は、湯灌を行うのに必要な一式が揃っています。

お湯を準備する時に「逆さ水」という儀式があります。普通のお風呂とは反対で浴槽に水を入れ、そこにお湯を入れて温度を調節します。

 

 

②浴槽に移動

ご遺体をマッサージして死後硬直をほぐしてから、浴槽に移動します。移動する際は、肌が見えないようにタオルをかけます。

移動する前に、湯灌を見てもらっても良い人だけが部屋にいるかどうか確認しましょう。弔問客が急に訪れて、湯灌を見て驚く人もいます。可能であれば、湯灌の空間以外に、急な弔問客の為に焼香できる場を設けると良いでしょう。

 

 

③説明

葬儀社のスタッフや湯灌師が湯灌の説明をします。

 

 

④お清め

足元から胸元にかけてお湯をかけます。お湯の温度は、通常のお風呂より低めの37度から40度前後です。遺族がお湯をかけたい場合は、事前に業者に伝えておきましょう。

 

⑤顔や髪のお手入れ

洗顔や洗髪、髭剃り(女性の場合は顔剃り)を行います。立ち会う人も故人の裸を目にすることがないよう、タオルなどで目隠しをして行われます。男性が洗髪や髭剃り、顔剃りをして、女性が体を洗うという男女1組で行われることが多いようです。

顔や髪、体をきれいにしたらシャワーで全身を洗い流します。

 

⑥着付けや化粧

葬儀社が用意した白装束の人が多いですが、生前故人が気に入って着ていたものなど遺族が希望した衣装でも問題ありません。希望する衣装は洋服でも和服でも構いません。

化粧は女性だけでなく、男性も顔色を整えるような化粧を施すこともあります。髪の毛もきれいに整えます。

着替えの一部を遺族が手伝うこともできます。希望する場合は、事前に伝えておくと良いでしょう。

 

⑦納棺

業者の他に喪主や遺族、近親者の手によって故人を棺に納めます。

この時に、故人と一緒にあの世に持っていってほしいものを棺に入れることができます。棺に入れられないものもあるので確認しましょう。

葬儀後もお別れの儀で棺が開けられますので、その時に棺に入れたいものを入れても問題ありません。

 

⑧片付け

残された故人の布団は処分しても構いません。

そのまま処分するのに躊躇する人は、供養した後に処分してくれるという業者もあります。

儀式の時に使った逆さ水は、一般的には業者がそのまま持って帰るということが多いです。家で流す場合は、排水には流さず北側の庭に捨てると良いとされています。

 

 

上記は一般的な流れになるので、業者によって、または、遺族の希望によって流れが変わることもあります。

 

 

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