2021.10.25
弔問に伺った時、御墓参りの時には、故人様が仏教であれば必ずお線香をあげます。この当たり前に出てくるお線香にはどんな意味があるのかご存知でしょうか。また、正しいお線香のあげ方やマナーについてご紹介します。
【お線香の意味】
●故人の食事
亡くなってから四十九日を迎えるまでは、線香の香りは故人の食べ物だという考えが仏教にはあります。そのため、四十九日を過ぎるまでは、故人がお腹を空かせないようお線香を途切れなくたきます。
●自身の身を清めるため
仏教が生まれたインドでは、高貴な人と会う時にはお線香をたくという作法があります。人間という生き物は日常の中でいつの間にか汚れてしまっているという考えから、故人様の前でお線香をたく事で自分自身の身が清められるという思いからです。
●故人様と心を通わせるため
仏教ではお線香の煙を通して仏様とお話しができるという考え方があります。お線香をあげて、手を合わせ故人様に語りかければ、故人様と心を通わせられることでしょう。
【弔問でお線香をあげる時の一般的な作法】
①仏壇の前で正座をして、遺族に一礼する
②数珠を持っている場合は左手の親指に引っ掛けて持ち、右手でお線香を取る
③ろうそくに火をつけ、そのろうそくの火にお線香をかざして火をつける
④お線香の火を空いている左手であおいで火を消す。もしくは、さっとお線香を引くようにして消す
⑤お線香を香炉に立てる
⑥合掌して、深く一礼する
⑦ろうそくの火を静かに消す
【宗派別のマナー】
●天台宗、真言宗
お線香の本数は3本です。同時に火をつけ逆三角形になるように香炉に立てます。
●浄土宗、臨済宗、曹洞宗
お線香は1本です。香炉の真ん中に立てます。
●浄土真宗
お線香の本数は1本です。その1本を2つに折って火をつけ香炉に寝かせて置きます。
●日蓮宗
お線香の本数は1本か3本です。1本であれば香炉の真ん中に、3本の場合は、逆三角形になるように香炉に立てます。
故人様の宗派が分からない場合は、周りの人を観察してそれに合わせるか、香炉に残っているお線香を見て判断しましょう。
大切なのは、故人を思う気持ちです。もし、間違いがあったとしても、その気持ちがあれば故人様や周囲の人にもその心が届くでしょう。
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