2020.08.24
お彼岸という言葉はよく聞きますが、「お彼岸」とはどんな意味を持つ言葉なのか知っていますか。
秋にもお彼岸があります。お彼岸までに意味を理解し、恥をかかないようしっかり準備したいものです。今回はお彼岸についてご説明します。
【お彼岸とは】
「彼岸」という言葉は、サンスクリット語で「パーラミター(波羅蜜多)」を訳した言葉だと言われています。
「此岸」にいる者が修行をすることで向こう側の世界、迷いや苦しみの原因である煩悩のない悟りの世界「彼岸」の境地に到達できるという意味です。
この修行は今を生きる私たちも「六波羅蜜」の修行をすることで「彼岸」にたどり着けるという考えがあります。
〈六波羅蜜とは・・・〉
・布施:見返りを求めず、誰かのために惜しみなく善い行いをすること
・持戒:決まりを守って、他人に迷惑をかけないこと
・忍辱:自分に起こり災いを受け止め、耐え忍ぶこと
・精進:どんなことでも誠心誠意努力を続けること
・禅定:何か問題が起きても、常に静かな心を持ち動揺しないこと
・智慧:欲望や怒りに捉われず、物事の真理を見極めること
これだけのことが出来れば、確かに心に余裕があり、豊かで穏やかな生活を送ることができそうです。しかし、日常ずっとはなかなか難しいです。
このお彼岸の日は、ご先祖様を供養するだけでなく、もう一度自分を見つめ直し、実践するいい期間でもあります。
【期間】
春と秋にあります。
春は春分の日を中日にした前後7日間、秋は秋分の日を中日にした前後7日間になります。
春分の日、秋分の日がいつかにより、お彼岸の期間も変わってきます。
それぞれの初日を「彼岸の入り」、終わりの日を「彼岸のあけ」、春分の日、秋分の日を「お中日」と呼びます。
【なぜ、春と秋なのか】
いくつか説があるようです。
一つは、浄土教では、「西方浄土」とも呼ばれるように悟りの世界、極楽浄土の「彼岸」は西の方角にあると信じられています。
春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈んでいきます。この太陽の動きが極楽浄土「彼岸」に向かっているように見え、この世の「此岸」と悟りの世界である「彼岸」が一直線であることから、「彼岸」に近くなる日であるという考えからきているようです。
二つ目は、春分の日と秋分の日は昼と夜の長さがほぼ同じです。仏教には、かたよらないことを大切にする中道という教えがあり、この日は、それを表しているという説があります。
また、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」。
秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という意味で国民の祝日となっています。
かわいい袱紗、おしゃれな袱紗のネットショップはこちら(https://hukusa.co.jp/shop/)