2022.09.26
宗派が分からない時の確認方法について前回ご説明しましたが、今回はそれでも分からない場合についてご紹介します。また宗派による葬儀の違いなども併せてご紹介しましょう。
【どうしても宗派が分からない場合】
色々と調べてみたけれど、それでも宗派が判明しなかった場合もあると思います。
その場合は、親戚(本家にあたる親戚)の宗派に合わせるというのも一つの方法です。同じ宗派であれば、お参りや供養の作法も同じです。年配の親族から納得もしてもらいやすく、葬儀や法要の時に尋ねることもできるので戸惑うことが少ないでしょう。
信仰の自由が許されている現在では、自分たちで自由に宗派を選んでも全く問題ありません。または、故人の希望で宗教儀礼にこだわらないで欲しいという人もいます。そういった場合は、宗派の確認が必ず必要というわけではありません。しかし、宗教が分からないからと言って安易に無宗教葬にするのではなく、故人や親戚などの思いも確認して、考えるようにしましょう。
【宗派による葬儀の考え方の違い】
地域や寺院によっても考え方の違いがあります。一概にこの考え方が全てではありません。
●曹洞宗、臨済宗
座禅によって悟りを開く禅宗系の2宗派です。個人が仏弟子になり、戒名をいただいて僧侶の引導によって浄土へと旅立つという考えです。
●天台宗、真言宗
護摩を焚き「オン アボギャ」などサンスクリット語の「真言」を唱える密教系の2派です。
儀式のための仏具が多く、特に真言宗は鳴り物が多いので葬儀が華やかな印象になります。
●浄土宗
阿弥陀仏を信仰する宗派です。葬儀では阿弥陀仏の功徳によって個人が浄土へ旅立つようにと読経します。
●日蓮宗
特に法華経を重んじて、読経によって浄土へ導かれるという教えを守る宗派です。
●浄土真宗
浄土真宗は亡くなったらすぐに浄土へ行けるという考え方をします。葬儀では、故人の供養のために読経するというよりは、亡くなってすぐに浄土へ行かせてくれる阿弥陀仏を讃えるということが中心になります。
【まとめ】
宗派が分からない時にどのように調べれば良いのかということについてお話ししてきましたが、今回紹介した以外にも位牌の素材や戒名の上部に使用する梵語が宗派によって異なり、そこで判別することもできます。しかし、これらはいくつもの宗派で重複しているので、そこだけで宗派を特定するのは難しいです。
いざという時に慌てないよう、家族が健康に過ごせている時に、宗派や菩提寺の話をしておくことが大切です。
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