おくやみのマナー

ふくさ(袱紗)ファクトリーがお届けするマナーBLOG〜散骨のマナー①〜

2022.05.23

「死んだら海に還りたい」「死んだら散骨してほしい」など遺言を残されていたり、遺族の思いや事情により散骨を選択する人もいます。

遺骨の全てを撒く場合と、一部だけ撒いて残りはお墓に納骨するという場合があります。今回は散骨のマナーについてご紹介します。

 

【散骨は自由にして良いのか】

火葬後の遺骨をそのままお墓以外の場所に埋葬するのは違法です。

しかし、散骨に関しては、「葬送のための祭祀として節度をもって行われる限り違法ではない」とされています。

散骨する人たちの節度ある行動が大切です。

 

 

【散骨する時に守るマナー】

●遺骨は細かく粉骨する

遺骨の原型を留めて海や陸地に散骨してはいけません。遺骨は重いので水中に撒いた場合、水中に沈みますが原型を残したまま沈めてしまうと海底で問題が発生したり、砂浜などに打ち上がると事件となる可能性もあります。

そのため、遺骨は必ず粒子2㎜以下のパウダー状にして散骨しましょう。また、そのことにより自然に還りやすくなります。

 

 

●自然に還らないものは撒かない

散骨の目的はあくまでも故人を自然に還すということです。

散骨をするにあたり、自然に悪影響を及ぼしてはいけません。入れ歯や棺桶の装飾に使われていたタッカーなど必ず取り除き、粉骨は骨壷ではなく、水溶性紙袋に入れましょう。

花束などを一緒にと考える方もいると思いますが、周りのビニールなどは必ず取ります。茎も自然に還りにくいため、花びらだけを一緒に散らすのが良いでしょう。

 

 

●散骨時に喪服は着ない

まだまだ散骨において理解ある人ばかりではありません。

海や山ではレジャーを楽しみに来ている人がほとんどだと思いますので、喪服でゾロゾロと歩いているのに良い思いをしない人もいます。また、汚れてしまうこともあるので、目立たないよう動きやすい平服で行きましょう。

遺影なども目立ちますので周りの人に配慮しましょう。

 

 

●遺族、親族が納得した上で散骨する

故人の気持ちはもちろん最優先に考え、遺された遺族の思い、近親者の考えなどを話し合って全員が納得した上で散骨しましょう。

 

 

●自治体のルールを守る

法律では規制されていませんが、自治体によっては禁止されているところもあります。近隣の人とトラブルになってしまわないよう、自治体に事前に確認しておきましょう。

勝手に行って、その後からその自治体で散骨禁止になってしまったという例もあります。マナーを守ることはもちろん、迷惑にならないよう十分に注意しましょう。

 

 

 

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