2018.01.22
残念ながら誰かとの別れに直面することがあります。遺族に心からのお悔やみを伝えたくても、正しい伝え方がわからず慌ててしまうかもしれません。急な不幸の知らせが届いたとしても、慌てずにお別れができるよう、お悔やみの伝え方を知っておきましょう。
【受付でのお悔やみの伝え方】
受付で記帳をする時には、お悔やみの言葉を述べます。声のトーンは抑えて小さめの声で述べるようにしましょう。また語尾ははっきりと述べないようにしましょう。
香典を渡すときは黙ってお渡ししても構いません。もし何か言葉を添える場合は「どうかご霊前にお供えください。」などと添えましょう。
◇一般的なお悔やみの言葉
・このたびはご愁傷様でございます。
・心よりお悔やみ申し上げます。
・このたびは、思いもかけないことで、謹んでお悔やみ申し上げます。
・このたびのご不幸、まことに残念でなりません。
「このたびは…」といったように、言葉を詰まらせても構いません。
【ご遺族へのお悔やみの伝え方】
大切な家族を亡くし、ご遺族は大変な悲しみを抱えていらっしゃいます。また様々な準備に加え、多くの弔問客と接することとなり、大変忙しくされているでしょう。そういった場面では、お悔やみの言葉は短く伝え、その言葉に心を込めましょう。
大切なのは故人の死を悼み、遺族を励ます気持ちです。一般的なお悔やみの言葉に加え、遺族に対して励ましの言葉をかけると良いでしょう。
◇励ましの言葉の例
・ご家族の皆様もさぞお辛いことでしょう。何か私にできることがあれば何でもおっしゃって下さい。
・どうぞ体を大事にされお心を強くお持ちになるようお願い申し上げます。
・どうぞお力落としのないように。
儀式の最中、普通は遺族に直接お悔やみの言葉を述べることはありません。精進落としの席などで述べることが多いでしょう。
【忌み言葉など、避けた方が良い言葉の例】
不幸を繰り返さないと言う意味で、重ね言葉や繰り返しを思わせる言葉を使ってはいけません。
「重ね重ね(かさねがさね)」「重々(じゅうじゅう)」「たびたび」「またまた」「くれぐれも」「追って」
「続いて」「続く」「しばしば」「返す返す」「いよいよ」「次々(つぎつぎ)」「いろいろ」等
また死を直接に連想させる言葉もマナー違反です。
「死亡」「死ぬ」→「ご逝去」「他界される」
「生存中」→「ご生前」 「生きていたころ」→「お元気な頃」
「急死」→「急なことで」「突然のご不幸」 等
不幸を連想させる数字も避けましょう。
「四」「九」
さらに、個人の死因を尋ねる事もマナー違反ですので、気をつけましょう。
【最後に】
いかがでしたか。今回は仏式の基本的なお悔やみの伝え方についてご紹介しました。キリスト教や神道などの宗教によってマナーは異なりますし、同じ仏式であっても、浄土真宗であれば「冥福」「霊前」といった言葉がふさわしくないなど、細かい違いがあります。できる限り故人の宗教や宗派に沿ったお悔やみの言葉を述べるようにしましょう。